外壁塗装は梅雨時期でも施工できる？メリットやデメリットに加え、梅雨時期の外壁塗装の注意点を徹底紹介！

外壁の汚れや劣化が気になり、外壁塗装を検討してる方もいるでしょう。ただ、梅雨時期や雨の日に外壁塗装してもらえるか気になる方もいるでしょう。

そこで、今回は「外壁塗装は梅雨時期でも施工できる？」をテーマに、梅雨に外壁塗装をするメリットとデメリットを紹介します。

さらに、注意点についても詳しく見ていきましょう。

梅雨時期に外壁塗装は向かないといわれる理由とは？

インターネットで外壁塗装について調べていると、「梅雨時期に外壁塗装はしてはいけない」「外壁塗装は雨の日には向かない」という内容が書かれていることがあります。

 ただ、そもそもなぜ、梅雨時期に外壁塗装は向かないといわれているのでしょうか。外壁塗装が雨の日や梅雨時期に向かない理由として、「湿度が高い」「雨があたる」といったことが考えられます。

 では、そもそも本当に梅雨時期は外壁塗装に向かないのでしょうか。ここでは、梅雨時期に外壁塗装に向かないといわれる理由や、本当にそうなのかを解説します。

湿度が高いから

梅雨時期に外壁塗装が向かないといわれる理由のひとつとして、「湿度が高い」ことが挙げられます。たしかに、雨がつづく梅雨シーズンは、晴れの日よりも湿度が高く、ジメジメとした天候になります。

 湿度が高いと、塗料がうまく乾かない思っている人も多くいるので、なんとなく梅雨時期は外壁塗装に向かないといわれているのです。しかし、外壁塗装で使用する塗料は、種類によるものの、湿度が85%未満であれば基本的に外壁塗装工事は可能です。

 なお、国土交通省が発表している「公共建築工事標準仕様書（建築工事編）令和4年版」において、以下のように説明されています。

(1) 気温が５℃以下、湿度が 85％以上、結露等で塗料の乾燥に不適当な場合は、塗装を行わない。

ただし、採暖、換気等を適切に行う場合は、この限りでない。

(2) 外部の塗装は、降雨のおそれのある場合又は強風時は、原則として、行わない。

(3) 塗装面、その周辺、床等に汚損を与えないように注意し、あらかじめ塗装箇所周辺に適切な

養生を行う。

(4) 塗装を行う場所は、換気に注意して、溶剤による中毒を起こさないようにする。

(5) 火気に注意し、爆発、火災等の事故を起こさないようにする。また、塗料をふき取った布、

塗料の付着した布片等で、自然発火を起こすおそれのあるものは、作業終了後、直ちに必要な

措置を講ずる。

 参考：https://www.mlit.go.jp/common/001473539.pdf

国土交通省が発表している通り、気温が5℃以下、湿度が85%以上あるときは、塗装をおこなわないようにと記されています。

 つまり、85%未満であれば、塗装しても問題ないのです。もちろん、塗料の種類によって、基準は異なりますが、外壁塗装専門業者が扱っている塗料であれば、基本的に湿度が高くても、塗装することは可能です。

雨があたるから

湿度以外に、雨があたると塗料が乾かなかったり、塗料が落ちてしまったりすると考えられていて、それらが理由で梅雨時期は外壁塗装しないほうがいいといわれることがあります。

 たしかに雨が降り続いている日については、塗装作業ができません。しかし、雨の日であっても、足場を組んだり、養生作業をしたりなど、塗装以外の工程を進めることは可能です。

 また、外壁塗装をするまえには、高圧洗浄機を使って外壁を洗浄しますが、外壁の洗浄についても雨の日に施工できます。

 つまり、塗装自体はできないものの、そのほかの工程については進められるので、1～2日程度の雨であれば、工事を中断しなくても外壁塗装工事を進めることが可能です。

外壁塗装を梅雨時期におこなう3つのメリット

梅雨時期でも一定の基準を満たしていれば、外壁塗装工事を進めることができます。ただ、あえて梅雨時期に外壁塗装する必要があるのか、疑問に思っている方もいるでしょう。

 ここでは、外壁塗装を梅雨時期におこなう3つのメリットについて、詳しく紹介します。

外壁塗装の施工費を抑えられる可能性がある

梅雨時期は外壁塗装できないと思っている人が多く、外壁塗装専門業者への問い合わせ自体を控えている傾向にあります。したがって、通常期よりも、問い合わせ数が少なくなってしまうことから、お得なキャンペーンや値引きを設定している外壁塗装業者もあります。

 キャンペーンや値引きを活用することで、いつもよりも外壁塗装の施工費を抑えられる可能性があり、お得に工事を依頼できるのがメリットです。

工事の予約が取りやすい

工事の予約が取りやすいのも、梅雨時期のメリットです。先述の通り、梅雨時期は外壁塗装ができないと思っている人が多いので、問い合わせ件数自体が減る傾向にあります。

 そのため、工事に空きがあることがあり、自分の都合に合わせてスケジュールを調整してもらえる可能性があるのです。また、工事の予約が少ない時期なので、普段よりも迅速に対応してもらえることもあるでしょう。

作業しやすい

作業者目線でいうと、梅雨時期は作業しやすいといった声があります。というのも、炎天下や、寒さが厳しい真冬は、作業する側にとって、非常に過酷な環境なのです。

 もちろん、炎天下や寒い日であっても、しっかりと丁寧に施工している業者がほとんどです。しかし、どうしても環境によって集中力や体調に影響することも少なくありません。

 梅雨時期であれば、気温が下がるので、夏や冬に比べると作業しやすい環境にあるといえるでしょう。

外壁塗装を梅雨時期におこなうデメリット

梅雨時期であっても、雨の日が続いていなければ、外壁塗装工事が可能です。梅雨時期は、閑散期であることから、キャンペーンや特別値引きを提案してくれる外壁塗装専門業者も少なくありません。

 ただ、梅雨時期の外壁塗装は、メリットだけでなく、デメリットもあります。ここでは、外壁塗装を梅雨時期におこなうデメリットについて見ていきましょう。

工事が延期されることがある

外壁塗装を梅雨時期におこなうデメリットとして挙げられるのが工事を延期される可能性があることです。

 先述の通り、梅雨時期であっても外壁塗装工事自体は可能ですが、雨の日が続いたり、湿度が85%以上になったりすると、塗装ができないので、工事がストップしてしまいます。

 もちろん、足場を組んだり、外壁を高圧洗浄機で洗浄したりすることは可能ですが、塗装ができないので、どうしても工期が遅れてしまうのです。天候に左右されることから、雨の日が続いてしまうと、その分、引き渡し予定日が後ろにずれこんでしまいます。

梅雨時期に外壁塗装を依頼する注意点

梅雨時期であっても、外壁塗装をおこなうことは可能です。ただ、雨が降っていたり、湿度が高い日が続いたりすると、本当に外壁塗装しても大丈夫なのか心配になる方もいるでしょう。

 また、メリットやデメリットだけでなく、梅雨時期に外壁塗装を依頼する注意点も把握しておきたい方も多いのではないでしょうか。ここでは、主に2つの注意点について、詳しく見ていきましょう。

スケジュール調整が必要になる可能性がある

梅雨時期に外壁塗装を依頼する注意点として、「スケジュール調整が必要になる可能性がある点」に注意しましょう。

 梅雨時期であっても、湿度が85%未満であれば、塗装することは可能なので、雨が降っていなければ問題ありません。しかし、雨が続くと、湿度が100%程度になることから、塗装することができず、作業がストップしてしまいます。

 作業が止まってしまうので、その分、工期が後ろ倒しになってしまい、スケジュール調整が必要になるケースも珍しくありません。そのため、場合によっては、あらかじめ決められていた引き渡し予定日から、大幅にずれ込んでしまうこともあるでしょう。

塗料のニオイが抜けにくいことがある

梅雨時期に外壁塗装すると、塗料のニオイが抜けにくいことがあります。というのも、梅雨時期は湿度が高くなり、塗料の嫌なニオイが気化しにくくなるので、完全にニオイが抜けるまでに時間がかかってしまうのです。

 ただし、昨今はニオイが出にくい塗料もあることから、どうしてもニオイが気になる方は、あらかじめ外壁塗装専門業者にニオイのことを相談しておきましょう。

梅雨時期に外壁塗装を依頼するときのポイント

梅雨時期の外壁塗装には、メリットだけでなく、デメリットもあります。ただ、注意点にさえ気をつけていれば、お得に外壁塗装を依頼できる可能性があります。

 とはいえ、梅雨時期の外壁塗装では、どのようなところを確認しておけば、失敗せずに外壁塗装を依頼できるか疑問に思われている方もいるでしょう。ここでは、外壁塗装を依頼するときに押さえておきたい3つのポイントを詳しく紹介します。

経験豊富な外壁塗装業者に相談する

梅雨時期に外壁塗装を依頼するときは、経験豊富な外壁塗装専門業者に相談しましょう。というのも、業者によって、梅雨時期の外壁塗装に慣れているかどうかが変わってくるので、仕上がりに差が出るケースも少なくありません。

 そのため、過去の施工事例などを確認したうえで、梅雨時期でもしっかりと工事の対応をしてもらえるか尋ねることをおすすめします。

雨天時での施工に問題ないか確認する

雨天時での施工に問題ないかを確認しておくことも大切です。先述の通り、基本的には、気温や湿度の条件さえクリアしていれば、外壁塗装は可能です。

 しかし、使用する塗料などによっても、条件が変わることがあるので、あらかじめ外壁塗装専門業者に、雨天時の施工に問題ないか確認しておきましょう。

工期が最大どれくらい延長されるか聞いておく

梅雨時期であっても、雨の日が続いていなければ、外壁塗装工事は可能です。しかし、雨が続くと、塗装作業ができないので、どうしても工程が止まってしまいます。

 工事がストップすると、その分、完工予定日が後ろ倒しになってしまうので、スケジュール調整が必要になるでしょう。

 そのため、打ち合わせの段階で、あらかじめ、工期が最大どれくらいまで延長されるかを確認しておくことをおすすめします。

梅雨時期の外壁塗装は業者選びが重要

梅雨時期に外壁塗装を依頼するときは、業者選びが非常に重要です。しかし、どのような業者を選べばいいかわからない方もいるでしょう。 

ここでは、外壁塗装業者の選び方のポイントを紹介します。

自社ホームページがある

数多くある外壁塗装業者の中から、信頼できる業者を選ぶときは、自社ホームページがあるかどうかを確認しましょう。インターネットで近くの外壁塗装業者を検索し、その中から気になる業者をチェックすることをおすすめします。

 というのも、自社ホームページがない外壁塗装業者は、ホームページの作成に予算が回らないことが考えられ、経営状態に不信感を抱いてしまう方も珍しくありません。

 また、外壁塗装業者の中には悪徳業者も紛れこんでおり、悪徳業者は自社ホームページを持っていないことが多いことから、ホームページを確認することで、悪徳業者を避けられる可能性が高まります。

 さらに、自社ホームページでは、会社概要や、工事メニューなどが書かれているので、どういう会社なのか、そしてどのようなサービスを展開しているかを確認できるのも、安心感につながるでしょう。

施工事例を更新している

信頼できる外壁塗装業者を探すためにも、自社ホームページがあるかどうかがひとつの判断基準となります。しかし、単にホームページがあるだけで、なにも更新していない業者には注意が必要です。

 というのも、ホームページは残ったままであっても、すでに倒産していたり、ホームページを更新できるほどの体力が残っていなかったりすることが考えられるのです。

 そのため、ブログやSNSなどを定期的に更新していたり、施工事例を紹介していたりする外壁塗装業者を選ぶことをおすすめします。

外壁塗装の梅雨時期以外のベストな季節は？

梅雨時期以外で外壁塗装を検討する場合、春や秋がおすすめの季節となります。3～5月の春頃や、9～11月の秋頃は、気温や湿度が適切であり、塗料が乾燥しやすいだけでなく、作業者が作業しやすい環境にあります。

また、天候も安定していて、雨の日も少ないことから、スケジュール通りに工事を進められる可能性が高いのが魅力といえるでしょう。ただし、人気の季節であることから、タイミングによっては工事が集中していて、工事開始までに時間がかかってしまうケースも少なくありません。

そのため、あらかじめ、外壁塗装業者に日程の相談をして、工事日を予約しておくことをおすすめします。

まとめ

梅雨時期は、雨のイメージがあるので、外壁塗装できないと思われている方も多いでしょう。しかし、気温や湿度の条件にクリアしていれば、梅雨時期でも外壁塗装は可能です。

 また、梅雨時期は、外壁塗装業者にとって閑散期となることから、お得なキャンペーンなどを提案してくれるケースも珍しくありません。そのほか、工事の予約を取りやすいなどのメリットがあることから、あえて梅雨時期を選ぶ人もいるでしょう。

 ただし、雨の日が続くと、塗装作業がストップしてしまうので、その分引き渡しまでに時間がかかってしまいます。梅雨時期の外壁塗装を検討している方は、メリットとデメリットを理解したうえで、経験豊富な外壁塗装業者に相談することをおすすめします。