2023/08/16
外壁塗装には多くの役割があり、美観の維持、耐久性の向上、断熱や遮熱、防水、防汚性能など、住宅の機能向上に関わります。
今回は特に美観の観点から外壁塗装の選び方についてお話しします。
外壁塗装において美観は重要な要素ですが、その中でも色の選択が大きな影響を与えます。
色の選択は外壁の美観に直結するため、失敗や成功のポイントをお伝えします。
最近人気のあるグレーやネイビーの外壁についてもお話ししますので、外壁塗装を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
目次
外壁塗装の色選びで失敗する理由とは?
建物の形状と色の印象の相性
建物の形状によって、選ばれる色が印象を大きく変えることがあります。
角ばった建物には角を際立たせる色がシャープさを引き立てます。
一方で、角を強調しない色を選ぶと建物が柔らかく、丸みを帯びた印象になります。
周囲との調和
周囲の環境との調和も重要です。
周囲の景観に溶け込まない色を選ぶと、建物が浮いてしまう可能性があります。
例えば、隣の建物が暗い色なら、同じく暗い色を選ぶと建物が埋もれて目立たなくなることがあります。
天候条件による色の変化
天候条件も考慮が必要です。
外壁塗装は自然環境にさらされ、時間とともに色あせや劣化が生じます。
太陽光や風雨の影響により、色が変わってしまうこともあります。
建物の向きや日照条件も色選びに影響します。
トレンドに惑わされない
トレンドに惑わされないようにしましょう。
一時的なトレンドの色も好みが変わる可能性があるため、自身の好みや周囲の状況を重視して色を選ぶことが大切です。
外壁塗装の色選びで成功するためのコツとは?
時間や天候を考慮する
外壁の色は時間帯や天候によって見え方が大きく変わるため、外壁塗装の色選びには時間帯や天候を考慮することが重要です。
夕日にあたると赤みがかったり、曇りや雨の日は色が暗く見えたりすることがあります。
そのため、色見本やカタログだけでなく、実際に外に出て太陽光の下で色を確認することが大切です。
どの条件下でも自分が納得できる色合いを見つけることが、失敗しない外壁塗装の色選びにつながります。
色の見え方を実際に確認することで、建物がどのように見えるかをより具体的にイメージすることができます。
ツヤを考慮する
ツヤとは外壁塗装の光沢を指し、建物の印象を大きく左右します。ツヤの程度はツヤあり、三分ツヤ、五分ツヤ、七分ツヤ、ツヤなし(ツヤ消し)の5つに分かれており、色選びの際に決定することが一般的です。
ツヤのある塗料を使用する場合、少し暗めの色を選ぶことで落ち着いた雰囲気が演出できます。逆に、ツヤなしの場合は明るめの色を選ぶことで、日当たりの悪い場所でも暗さを緩和することができます。
ただし、実際のツヤ感は、外壁塗装が完成した際と同じ条件で見ることで、失敗を避けるのに役立ちます。色見本と一緒に屋外に出て確認することが大切です。これによって、実際の光や影によるツヤ感を感じ取り、最終的な選択を行うことができます。
面積効果に注意する
外壁塗装の成功には面積効果に注意する必要があります。
色見本と実際の外壁の色でイメージが異なることがあり、面積効果という目の錯覚によるものです。
小さい面積の色は大きい面積の色に比べて強調されたり、薄く淡く見えたり、色が鮮やかに見えたりする傾向があります。
そのため、色見本から気に入った色を選んでも、実際に塗装すると予想よりも色が薄く見えたり、印象が変わることがあります。
色選びの際には、同じ色を使った他の家の実例や大きな見本を参考にすることで、色見本と実際のギャップを最小限に抑えることが重要です。これによって、望む結果に近い色合いを選ぶことができます。
前と似た色にする
外壁塗装の色選びにおいて、以前と同じ色を選ぶ人が多い傾向があります。
変化を避けて親しんだ雰囲気を保つことで、建物の統一感や周囲の街並みとの調和を保つことができるためです。
同じ色を選ぶことで、建物が長く愛着を持って使える上に、色選びに時間をかけずにスムーズに依頼を進めることができるというメリットもあります。
印象を変えたいという気持ちがない場合、前と似た色を選ぶことは選択肢の一つです。
この方法は、建物の雰囲気を大きく変えずに、新たな外壁塗装を行う際の手間や労力を削減する方法となります。
外壁の色別の印象の違い
白
真っ白な外壁は魅力的で明るく、清潔感がある印象を与えます。
その明るさと清潔感は、どの時代においても人気が高く、周囲の建物とも調和させやすい色です。
真っ白な色は汚れが目立ちやすい一方、放置すると清潔感が損なわれてしまう可能性があるため、こまめな清掃が必要です。
外壁の汚れが蓄積すると、魅力的な印象が薄れてしまいます。
定期的なメンテナンスや清掃を行うことで、その美しさを保つことが大切です。
ベージュ
ベージュ色は、長年にわたって利用されてきた外壁塗装のカラーで、人気が高い色です。
この色を使うことで、落ち着いた雰囲気の家が完成し、見る人に安心感を与えることができます。
少し色がついているため、汚れが目立ちにくいのも魅力的です。
シンプルな色は周囲の環境にも調和しやすく、失敗しにくい色でもあります。
さらに、色が薄いため実際のイメージとの違いが少なく、外壁塗装において非常に安定感のある色と言えます。
ベージュは、色が薄くイメージしやすいため、多くの人に選ばれています。
茶色
茶色は、自然の土や木を思わせる色で、外壁に非常に適した色として知られています。
茶色の外壁は、シックで大人な雰囲気を醸し出すことができ、赤みがかった茶色なら温かみも感じられます。
しかし、茶色には様々な色味があり、自分がイメージするものと実際の色味が異なることがあります。
そのため、事前に詳細な打ち合わせを行い、注意深く色を選ぶことが重要です。
慎重に選択をしないと、後で後悔する可能性があるかもしれません。
色のバリエーションを理解し、自分の理想に近い茶色を見つけるために時間をかけることをおすすめします。
黒
黒い外壁は、特にガルバリウム鋼板を使用した家で人気がある色となっています。
この色は、家に重厚感や高級感を与えることができ、ラグジュアリーな雰囲気を演出します。
また、見た目がカッコイイのも黒が持つ魅力の1つです。
意外ですが黒い外壁も非常に汚れが目立つ色となっています。
そのため、この色を使用する場合は、定期的な清掃などが欠かせません。
グレーの外壁のメリットとは?
モダンで洗練された印象を与える
グレーは中間色であり、シックで洗練された印象を持っています。
モダンなデザインの建物と非常に相性が良く、グレーの外壁は高級感を引き立てることができます。
そのため、多くの建物で活用されており、人気のある色と言えます。
汚れが目立ちにくい
グレーの外壁は白や明るい色に比べて汚れが目立ちにくいため、日常的なメンテナンスが簡単です。
雨や風などの自然現象による汚れや傷も目立ちにくい特性があり、長期間にわたって美しい状態を保つことができるというメリットがあります。
このような特性から、多くの人々がグレーの外壁を選びます。
複数の色と相性が良い
グレーは他の多くの色と非常に相性が良く、色調や質感によってさまざまなイメージを表現することができます。
例えば、白や黒と組み合わせることで清潔感やシンプルな印象を引き出すことができますし、木目調のアクセントと組み合わせることで、温かみのある自然な印象を演出することも可能です。
グレーの多様性は、デザインの自由度を高め、建物の外観や雰囲気を細かく調整する際に重要な要素となります。
エコな印象を与える
グレーは近年、エコな印象を持たせる色の一つとして注目されています。
中間色であるため自然に溶け込みやすく、大自然の色にも似ているという特性があります。
グレーの外壁は環境に優しい建物やエコ志向のデザインをイメージしやすいです。
多くの人々がエコな建物のデザインにグレーを選ぶことが増えています。
グレーの外壁と似合う色とは?
グレーは、多くの色と組み合わせて使用できる汎用性の高い色です。
グレーの外壁に似合う色の選択は、建物の外観を決定する上で重要な役割を果たします。
グレーの外壁に似合う色のいくつかのオプションを詳しく解説します。
ホワイト
ホワイトは、グレーとの組み合わせが合う色のひとつです。
グレーの外壁にホワイトを合わせることで、スタイリッシュかつモダンな外観になります。
また、ホワイトは明るく爽やかな印象をもたらすため、建物の外観を明るく華やかに演出します。
ブラック
グレーとブラックのコンビネーションは、都会的でシックな印象を作り上げ、上品な雰囲気を醸し出します。
ブラックは強いコントラストを生み出すので、グレーの外観を際立たせるのに適しています。
ネイビーブルー
ネイビーブルーは、グレーとの相性が良いです。
グレーの外壁にネイビーブルーを組み合わせることで、シックで落ち着いた印象となります。
暗めの色ながらも、ネイビーブルーはクールでスタイリッシュな印象となるため、建物の外観に高級感をプラスします。
グリーン
グリーンは自然と調和する色であり、グレーの外壁との相性も良いです。
グリーンをグレーの外観に組み合わせることで、より自然との一体感のある外観となります。
明るいグリーンは建物の外観を明るく爽やかに演出します。
イエロー
イエローは、グレーの中に含まれる青みと絶妙に調和するため、グレーの外壁に合わせると美しいコントラストが生まれます。
イエローは明るい印象をもたらすので、建物の外観を華やかに演出することができます。
静かな雰囲気よりも活気ある雰囲気が好みの方に特におすすめです。
ネイビーの外壁のメリットとは?
上品で落ち着いた印象を醸し出す
ネイビーは、上品で洗練された印象をもたらします。
ネイビーの外壁を持つ建物は高級感があり、シックな雰囲気を演出できます。
さらに、ネイビーは白やグレーとの相性が良く、他の色と組み合わせることで、一層鮮やかな印象を与えることができます。
幅広い外観のデザインに対応可能
ネイビーは、多くのデザインスタイルに適用できる万能な色です。
モダンなデザインから伝統的なデザインまで、幅広いスタイルにマッチします。
ネイビーは木材やレンガなどの多様な素材とも相性が良いため、建物の外観を一層美しく引き立てることができます。
汚れが目立ちにくい特性
ネイビーは、汚れやカビが目立ちにくい特性があります。
そのため、建物の外壁が汚れることを気にする必要がありません。
また、ネイビーは外壁塗装の素材によりますが、一般的に日焼けに強く、色あせが少ないため、長い期間にわたって美しい外観を維持できます。
周囲の環境と調和する
ネイビーは、周囲の環境と調和する色としても知られています。
特に、海や湖、川といった水辺に近い場所に建てられた建物にはネイビーの外壁が適しています。
自然に囲まれた環境にもネイビーは調和する色として選ばれることが多いです。
ネイビーの外壁に似合う色とは?
白
ネイビーと白の組み合わせは、清潔感があり爽やかな印象を醸し出し、
白は、ネイビーの深みを引き立てつつ、モダンな要素も加えることができます。
明るい色調のため、建物全体を明るく見せる一方で、ネイビー単色の外壁とは異なる雰囲気となっています。
グレー
ネイビーとグレーの組み合わせは、落ち着いた雰囲気を醸し出します。
グレーはネイビーのシックな印象を強調し、上品な雰囲気を演出するのに適しています。
さらに、多彩な色合いを持つグレーは、建物のデザイン性を高めるため、デザイン重視の家におすすめです。
ベージュ
ネイビーの暗さを中和し、柔らかい印象を加えるため、ネイビーとベージュの組み合わせは温かみを感じさせます。
ベージュは自然な色調を持ち、周囲の環境との調和を実現するのに適しています。
ライトグリーン
ライトグリーンは外壁にあまり見られない色ですが、ネイビーとの組み合わせは明るく爽やかな印象を醸し出します。
ライトグリーンはネイビーの深みを打ち消し、明るさをもたらす色です。自然な印象もあり、緑に囲まれた環境に調和するデザインに適しています。
イエロー
イエローも少し異色な選択かもしれませんが、ネイビーとの組み合わせは明るく華やかな印象をもたらします。
イエローはネイビーの深みを引き立てつつ、鮮やかさを加えます。
明るい色調のため、建物全体を明るく見せる効果もあります。
まとめ
今回は、外壁塗装の色選びやグレーやネイビーの外壁についてお話ししました。
外壁塗装の美観の保持という観点から、外壁塗装の色選びは極めて重要です。
適切な色を選ばないと、その外壁のまま数十年間を過ごすことになります。
「グレーの外壁なら大丈夫」「ネイビーの外壁なら大丈夫」という一般的な考えは注意が必要です。
実際にはグレーやネイビーにも多様な色味が存在します。
そのため、自分の好みに合った色を慎重に選ぶことが重要です。
最終的な色選びには時間をかけて検討し、後悔のない選択をしましょう。
愛媛県松山市を中心に、外壁塗装にお困りの方は、ぜひ当社にご相談ください。